アルゼンチン完敗。嘘のような結果になりましたが、前半30分くらいからその気配は濃厚。後半モドリッチが2点を決めた時点で勝負はあったと思わせる試合運びでした。ぶっちゃけクロアチア、いい。

6月21日 悪いのはメッシじゃない
アルゼンチンークロアチア 0−3

 アルゼンチンのフォーメーションは3−4−3。前回の4バックから3バックに変更し、攻める意思が感じられる。クロアチアは安定の4−1−4−1だ。190cmのストライカー、マンジュキッチを中心に当初からガンガン攻める。アルゼンチンは前線でプレッシャーをかけるも点が取れない。一方でクロアチアはマンジュキッチの容赦ない攻撃に最終ラインの3人が限界を見せ始める。

 後半8分ゴールキーパー、カバジェロのミスキックがクロアチアの先制を許した。フランクフルトで長谷部同僚のレビッチに、ごっつあんゴール。
レビッチMicky
        ごきげんレビッチ

 後半35分。モドリッチが、中盤で受けたパスを2回切り返して右足を振り切ったシュートは見事なカーブを描き、ゴールネットを揺らした。この時会場の空気がクロアチア勝利に向けて固まったように見えた。アルゼンチンのサポーターもだんだん静かになる。
モドリッチ


 アルゼンチンの監督サンパオリは、映画「オースティンパワーズ」に出てくるミニミーに似てチャーミングな風貌をしている。
サンパオリ
        首から下はヤクザ

2015年のコパアメリカではチリを優勝に導いた。セビージャでは我らが清武を指導したこともある。ただこの日の采配はどうだったんだろう。モドリッチが2点目を決めた直後にまだイケそうなアグエロを下げてイグアインを投入。その後もサルビオを下げて代表初出場の22歳パボンを。ペレスを下げて24歳のディバラを。会場が敵に有利な空気をまとっている時に、W杯初めて、代表経験わずかな選手を入れるのはあまりにギャンブル過ぎる。それほど追い詰められていたということか。
モドリッチ2点ご表情
     モドリッチ2点後のアルゼンチン選手 ©︎Twitterコラ職人

 ラキティッチがクロアチア駄目押しの3点目を決める前、アルゼンチンは5人が駆け上がり最後の抵抗を示したが、メッシの足は途中で止まった。たぶん彼には結果が見えていた。
メッシ後ろ姿
        
 


今年は予選リーグから面白い試合が毎晩続いています。集中して見ているとなぜかおなかがすいて、深夜にチョコレートをつまんでしまいます。ああ、体重計に乗るのがこわい...

6月20日 イニエスタの次は誰?
イランースペイン 0−1

 イランースペイン戦は全員守備 vs 全員攻撃だった。後半9分ディエゴ・コスタがイニエスタから受け取ったボールをネットに突っ込むまでは。そこからはイランが猛攻に出る。ポゼッションとカウンターを使い分けて巧妙に攻める。他方スペインは残り時間を死守して勝つセオリーに従って、クリアとパス回しを繰り返して行く。

 イニエスタはいつも通り足を止めることなく、シュートにつながるチャンスをいくつも作った。後半25分の交代時、サポーターは彼をスタンディングオベーションで送り出した。その後、何事もなかったかのようにスペインはゲームを進めていく。なぜなら中盤には、22番イスコといぶし銀のダビド・シルバがいるから。
        
 ダビド・シルバは2010年からマンチェスターシティの中盤を守る。マンチーニ、ペレグリーニ、いまのペップと数代にわたる監督に最も信頼されてきた選手といっても過言でない。実によく走る。飼い主が投げるボールを追う犬のように、献身的にボールを奪ってくる。昨年秋に頭を丸めた。長い髪をなびかせて走るイケメンがいたらそれがシルバだったが、最近は頭髪の薄いイニエスタと間違えそうになる。

昔シルバ
        元のダビド・シルバ
はげシルバ
        今のダビド・シルバ

 ゴール前にいる場合、シルバは果敢に攻める。W杯予選では9試合で5点決めている。いぶし銀が急にゴールドに変わる瞬間を期待するファンも、スペインには多い。今日も一瞬そうなりかけた瞬間があって、彼はキャプテン翼のように囲まれていた。
囲まれシルバ

 イスコもドリブルで自由に上がるし、コーナーやスローインを積極的にこなす。8年前のイニエスタを見ているようだ。

 シルバはイニエスタと2つしか変わらない32歳。スペインの新聞に「自分はもちろんチームの中で年寄りだね。でも僕に賞味期限はない。それにまだ代表引退も考えてない。なぜならまだ十分ここでやることがあるから」と語る。イスコは26歳、イニエスタに変わって入ったコケも26歳。彼らは、このロシアで代表を引退する魔術師のポジションを巡ってボールを奪い合う。
イラストシルバ
        

         ネットにはシルバのイラストが沢山。愛されている証拠でもある
おまけ。
後半終了間近、イランのモハマディがでんぐり返しをしてボールを投げ入れました。不発に終わったが、これはハンドスプリングスローという技でおふざけではありません。



昼間ハメス・ロドリゲスが怪我で出場しない可能性大のニュースを見たとき、ひょっとして勝てる⁉︎と一縷の望みを持ちましたが、そうなっちゃいましたね。西野監督の笑顔も久々に見ました。

6月19日 裏も表も半端ない大迫
コロンビアー日本 1−2 

 今日は朝から日本の総ポジティブエネルギー量(そんな単位はないと思うが)がアップしたのではないだろうか。

 開始3分。コロンビアDFサンチェスの一発退場。からの香川のど真ん中PK成功。観戦していた日本国中が「これはいけるんじゃないか」と前向きになった瞬間だった。それは選手も同じ。とにかく全員がよく動いた。NHK放映の後、確認した海外映像では、ハラギュチ(原口)とイニュイ(乾)とヨシーダ(吉田)を何度も捉えていた。外人の視点でみると新たな発見がある。

 よかったのは柴崎と大迫。珍しくヘアバンドをしていなかった柴崎は無駄のない動きでゲームメーカーになっていた。前に斜めに自在にボールを操る。相変わらず香川、乾との愛称はいい。大迫は裏での動きが献身的でコロンビアの9番ファルカオやバリオスにプレスをかけてはスペースを作り出していく。後半は最前線で文字通りカラダを張って突っ込んでいく。シュート数も5。乾の3、ファルカオ、キンテロ、ムリーリョ、香川の2を圧倒する。28分本田からのCKを頭で叩き込んだときは、「大迫、半端ない」と日本中のサッカーファンをつぶやかせたことだろう。

 日本戦の後にポーランドーセネガル戦を見た。1−2でセネガルの勝利。セネガルは組織だった守備と鋭いカウンターが自慢だ。10人、しかも後半入ったハメス・ロドリゲスが機能しないコロンビアに勝つより、次のセネガル戦に勝つほうが難しいと敢えて言っておく。試合後の記者会見で大迫はシャワー浴びたての脂の抜けた表情で語った。「子供の時から夢だったW杯で点を取れて嬉しい」。願わくば3点、4点と、マジ半端ないドヤ顔を何度も見せてくれないか。
大迫長友吉田



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