(まず初めに。この文は騒ぎたてるために書いたのではない。一連の情報の流れが気持ち悪かったので備忘録として)
 
 1月12日マニラから車で90分ほどの場所にあるタール火山が爆発した。ようやく落ち着いたかと思えば、今度はコロナウイルスである。2月2日朝、中国外で初の死亡者がフィリピンで確認された。日本で何人もの感染者が見つかり、コロナ騒動を対岸の火事のように見ていたが、どうやら火はフィリピンの方が大きかったようだ。なんてこった。
 
 武漢からフィリピンに来ていた中国人女性が初の感染者になったことは、1月30日木曜のニュースで知っていた。さらっとしたローカル局や新聞報道の後、在フィリピンの日本大使館からより詳しい情報が送られてきた。1月21日に彼女が 武漢から香港経由で入国、風邪の症状を訴えて25日病院へ&即入院、 30日オーストラリアの病院における検査の結果、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと。

 「彼女はチャイニーズニューイヤーを利用して観光で来てたんだよね。25日までどこをうろついてたんだろう。怖い」なんて会話をローカルの人間と交わしていたのが木曜。続報はしばらくなし。ウイルスにはどう対処すべきか:マスク、手洗い、強力な消毒用アルコールを手につけるべし的情報が時折ネットに流れた程度である。昨夜映画館に土曜レイトショーを観に行った際、封切直後かつ評判の高い『フォードvsフェラーリ』なのに観客が少なかったので、みんな人混みは避けるんだなあとこの時初めて怖さを感じたくらいだった。

 で。今朝のフィリピン死者第1号情報だ。朝9時過ぎ日本の某メディアからの通知で知った。出元はBloomberg である。詳細が知りたくてローカルニュースを探して探して2時間後、CNN Philippines から”ドウテルテ大統領が中国、香港、マニラへの旅行を禁止”というヘッドラインのニュースが出て、末端に初の感染者中国人女性のパートナー男性の死亡が確認されたとサラッと触れられている。え。旦那一緒だったの?こっちが大事なんじゃね?その後フィリピン国外からの情報が逐次アップデートされていく。ローカル情報はなかなか更新されない。
 
 今わかっているのは、この武漢からの夫婦は21日に香港経由でセブ島に入りDumanguete という街を経由して、熱、喉の痛みを訴えて25日にマニラのSan Lazaro 病院に二人で入院(しかし30日時点では、二人入院という情報はなかった)、2月1日土曜日に44歳男性が亡くなった。合掌。他に検査を受けて結果待ちが4人(Bloomberg), 24人(ローカル新聞)。フィリピン保健局は彼らと同じ飛行機に乗っていた乗客にコンタクト中という。

 思えばカルロスゴーン脱走劇だって、日本のメディアより詳しかったのはWall Street Journal だった。情報は当事者が一番わからないのかもしれないし、忖度という概念は日本だけじゃないのかもしれない。

 ちょっとだけ前向きな情報をあげると ⑴ 初めに感染した38歳女性からコロナウイルスの症状は現時点で消えている。⑵ マニラの人は2週間前のタール火山噴火の際、火山灰を防ぐためにマスクを購入していたゆえに今回そんなに慌てていない(ように見える)。
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                Photo:Ted Aljibe/AFP via Getty Images
      
 
 自分のことは自分で守るしかない。免疫力をつけるために運動だ!とばかりにジムでウエイトトレーニングのバーベルを持ち上げようとして、つい1時間前ギックリ腰をやらかしました。ダメじゃん。でも私は元気です。マスクも1ヶ月分くらいはあるから大丈夫。たぶん