青やオレンジの絵の具にまみれたスニーカーを洗う日曜日。歯ブラシでゴシゴシやっても取れないので洗濯機に放り込んでみました。ググったらそうお達しが。ちょっぴり罪の意識のようなものもありつつ、白く戻るかどうか待っております。靴

 さて。スニーカーが見事にカラフルになってしまった原因は先週の社員旅行。"Colour your Life"のテーマのもと、ダナンという街のビーチ付きリゾートで、いい大人が戦った結果なのです。
 戦うってどういうこと?と思うでしょ。社員を3チームに分けて、手のひらでババンと鮮やかに彩色したカラフルなTシャツを全員着用し、ビーチで運動会のようなものを実施しました。
 
 大事なことをひとつ。社員旅行のことをベトナムではTeam Building Trip と言います。Company Trip ではないのだな。チームワークをつくりあげるために共同作業をし、親睦を深める数日間。他社の人にも聞いてみたら、やはり趣向を凝らしてゲームをやったりするらしい。お揃いのTシャツを着て何かするというのは共通のよう。座学などは一切なし。そういえば弊社も去年は山でサバゲーをやったっけ。ケガ人も出ました。マジで。それほどみんな真剣に遊び、戦います。ことし私の腕と足も青あざだらけになってました。やれやれ。
 
 そもそもベトナムの大人には、社員旅行がとても大事。年に一度のこれがあるかないかが一流の会社かどうかを意味するらしい。ベトナムの奥様たちは「オタクの旦那の会社の社員旅行はどこなの?」という会話をよく交わすほど。勢いのいい会社だと、家族同伴もOKなんだとか。
 総勢20人から100人ほどのグループを数日間率いるには、プロの手を借ります。日本でいうJTBやHISのような会社が全員の引率だけでなく、数日間のゲームの仕切りや観光案内、夜の宴会のMC、記録映像の撮影等ありとあらゆる側面を旅行代理店社員3人くらいで頑張るのです。某代理店のトンさんが弊社の旅行は3年連続で仕切ってくれてます。私には2年連続になるトンさん、嬉しいことに名前を覚えてくれてました。日本人の名前は珍しいから覚えやすいんだそうな。
 トンさんが初日の朝、社員旅行客で溢れる早朝の空港で他のグループを引率している人に話しかけていました。そのグループは全員黄色いキャップをかぶっていたので、他社企画の旅。聞いてみたところ、元トンさんの下にいた人が独立してTeam Building Trip専門の会社を立ち上げたとか。ベトナムにおける社員旅行は、国レベルで見ても一大マーケットなので、バンバン小さなエージェンシーが立ち上がっています。ググったらその数にビビった。
 
 団体旅行といえば思い出すのは中学校や高校の修学旅行。ドライブインでの食事あり、大部屋の夜に布団をかぶって怖い話、恋の話あり、先生が寝静まった頃男子が女子を呼び出して告白あり、お土産屋さんで”友情”とか書かれたペナント(ある一定の世代以上しかわからんだろうな)をふざけて買う生徒あり。甘酸っぱいなにかがこみ上げてきます。この修学旅行がベトナムにはないらしい。ローカル社員に聞いてみたところ、学校で旅行に行くなんて、とんでもない。学校は勉学の場所。とにかく勉強。事故が起きたらどうするのか。たぶん先生は逃げちゃうと思う。だから社員旅行が、青春(といってもほとんどが家族持ちなんだが)の延長になると。そういえば、女子社員は3日間の旅行で何度も着替えてたなあ。「masako san。なんで、そんなに荷物少ないのか」と何度も聞かれました。ああ、女子度低くてすみません。
 写真は夜の浜飲み。BeachDrink

珍しく男子社員が仕切ってます。ウオッカの一気のみが続き、私は数人分の女子の分を引き受けました。酒のつまみは胡椒の粒が丸ごと入ったベトナム版スペシャルソーセージでした。大人の旨味。でもまだ生息している青春。