カテゴリ: べトナム生活

 London Bridge のテロ、怖いですね。よく泊まるホテルのそばなので他人事に思えず早朝からBBCから目が離せません。
 
 そんな恐怖心を撃退すべく、カラダの中から平穏に、オーガニックになろうと、先週から仕込んでおいた手作りミント納豆を食べてみました。少し前に日本でもネットで話題でしたね。私が参考にしたのはこちら
 
 何せベトナムだと納豆、高いんです。あの3つ入り1パックの日本製を買うと126,000VND(約600円)。最近は日本在住経験のあるベトナム人がここで作っている納豆が36000VND(約175円)で買えるのですが、これがうーんな仕上がりでした。

 ならば作ってしまえ。なにせベトナムはお豆が安い。健康志向の人が多いからでしょうか。大豆も安い。そして何よりミントが安い!とくに最近雨季に入ったせいか、新鮮なミントが毎日スーパーに入荷され、一束4000VND(18円)も出せばよろしい。
 
 詳細は前掲エイミーさんのブログを見ていただくとして。大豆、よく洗ったミントの葉、熱湯煮沸したガラス瓶、キッチンペーパー、輪ゴムがあればOK。
 
 留意点がいくつか。
 ⚫︎乾燥大豆から作る場合は、一晩しっかり水につけて外皮が柔らかくなるまで戻すべし。
  (日本はすでに柔らかく戻した大豆がパックでも缶詰でもありますね。ラクしたければこちらで)
 ⚫︎戻した豆をふっくら柔らかくなるまで煮るべし。ベトナムに圧力鍋を持参していないためコトコト煮ましたが、普通鍋なら最低10時間はかけたほうがいいかも。私はのべ8時間ほど煮ましたが、ちょっと外が硬かった。なお重曹があれば早く柔らかくなります。うちはなかった。そもそも水で戻した状態が、あまり柔らかくなかった。ここが悔やまれるところです。ううう
 ⚫︎瓶は必ず煮沸消毒すべし。葉っぱについてあろう納豆菌(もどき)に最大限働いてもらうためです。
 ⚫︎瓶の蓋は使わない。キッチンペーパーで覆い輪ゴムで止めるのでよろし。菌に呼吸させるためです。私は豆を大量に戻してしまったので3瓶分つくりました。心配だったので2瓶に蓋閉め、1瓶をキッチンペーパーでやってみましたが、24時間経過した時点でキッチンペーパー瓶に多くの菌が繁殖しているのがわかった(白いものがそれです)、蓋をやめて全部キッチンペーパーに切り替えました。

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 ⚫︎必ず30度以上の部屋で2−3日放置プレイすべし。うちは洗濯機のある小部屋に置いていたところ部屋中に納豆のあの匂いが充満。納豆テロとお掃除のベトナム人に通報されるといけないので普通の部屋に3瓶を移したのですが、部屋の冷房が効いていたため、菌の成長がストップしてしまった。で、慌てて洗濯部屋に戻した次第。今は納豆瓶の横に消臭剤をおいてしのいでいます(でも納豆の匂いが勝ってるな...)。

 お味はどうかというと、アリ。これはアリです。

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ミントで作ったせいか、ちょっと鼻に抜ける感じが不思議です。欠点があるとすれば粘性。日本の納豆ほどネバネバしない。晩御飯は、オクラと合わせてネバネバを補うことにします。

 なお次回はパクチーで試してみます。たいていの葉っぱには、納豆菌もどきがついているらしいので。乞うご期待!

 

 けさ起きたら、髪の毛がサリーちゃんのパパ状態になってました。あ、若い方にはわかりませんよね。百年ほど前に人気だったアニメ番組「魔法使いサリー」に出てくるパパ魔法使いです。

魔法使いサリー


 なんでそうなったか。たぶん理由は 先日観た映画 "KONG" だと思うんです。何せド迫力だったー。おかげでカラーだけでなく3Dの夢を観てしまった。コンテンツのあまりの激しさに何回ももんどりうった形跡がけさのベッドにありました(殺人の現場検証かい)。念の為にいっておくとアタクシ極めて寝相はよく、一度寝たら起きるまで微動たりともいたしません。それくらい、襲いかかってくる映画だったんです、KONG。
 なんの因果か映画配給会社さんからIMAXでKONGを観て欲しいとご招待いただき、行ってみた。広いハコに私一人。ベトナムでは、2D, 3D, 4K 3D, IMAX 3Dの4形態でKONGが観られるのですが、ほとんどのお客さんは2Dで鑑賞するため4KとIMAXはいつもガラガラらしい。

 "KONG SKULL ISLAND"(邦題 キングコング:髑髏島の巨神)はメインの撮影がベトナムで行われたためベトナム人の間では昨年から話題でした。3月10日の封切りから数日は上々の入りだったと。ベトナム専用宣伝コピーにも"SIÊU PHẨM HOLLYWOOD ĐẦU TIÊN QUAY TẠI VIỆT NAM" :ベトナム初のハリウッド制作映画とあります。

KONG 裏


ご存知のように、ベトナム戦争を扱った"地獄の黙示録"も"Good Morning Vietnam" もそれぞれフィリピン、タイ撮影ですから。

 途中に出てくる美しい島々は、有名なハロン湾とTràng AnそしてTam Cốc-Bích Độngというベトナムの世界遺産エリア。ここで撮影できただけ素晴らしい。コーディネートした知り合いの制作プロダクションが大変だっただったと力説してたんですが、よくわかった。あなたたちの名前はエンドロールでしかと確認しました。

 しかしね、この映画をいわゆるキングコングと期待して観るとあてがはずれるでしょう。全く違う怪獣映画、しかも第二次大戦における日本兵と日本刀へのオマージュ、家族愛まで入ってきます。
 
 1933年に制作された”KING KONG”の初作は  Skull Island(髑髏島。つまりここで今回と繋がってるわけですよ!)から見世物としてニューヨークに連れてこられたKONGがエンパイアステートビルの周りで暴れて美女を手のひらに乗せて愛でるという映画。

KingKong(1933)


それをリメイクしたのがピータージャクソン監督2005年の”KING KONG”。CGも素晴らしかったですが、ヒロインのナオミ・ワッツが本当に美しくてKONGの彼女への思いが伝わるラブストーリー+ちょっぴりアクションホラー映画でした。
220px-Kingkong2005
 
 今回のKONGももちろん女性が出てきます。報道カメラマンという設定。最後にはこの人でよかったんだろうなと思うんだけれど、いまひとつ魅力的でないせいか(ゴメン)、KONGが大きな瞳でじーっと見つめるシーンがあっても感情移入できなかった。ゴメン。KONGに救われるシーンもそうだった。ゴメン。

 途中KONGとKONGを駆除しようとする隊長サミュエル・L・ジャクソンがガチでにらみ合う場面があるんですが、こっちの方がグッときた。メラメラしてた。KONGの目は、サミュエルの目を元に作ったんではないかと思うくらい、二人の瞳には何か通うものがありました。

    男性キャストはわりと豪華で、主役にいま私が注目している俳優の一人トム・ヒドルトンが出ています。まあ、それだけでも観てよかったかな。ちなみに次期007の声があるトム・ヒドルトンでおすすめは、ドラマ"Night Manager"です。BBC制作の戦争の裏側のドラマ。この少しジゴロな感じが彼の十八番でしょう。
 
(ここからネババレ注意)
 子供はきっと、巨大始祖鳥やタコ、クモといった怪獣奇獣に大喜び。IMAX 3Dで観ると椅子から飛び上がること確実。さらに人がリアルに突き刺されたり(本当に串刺しです)、足で踏まれたり、食べられたり、爆発したり、観てるだけで心臓がバクバクします。つまりね、IMAX 3Dでこんなん観たもんだから、私は夢でうなされてサリーちゃんパパになったんですよ。

 ともあれ、島々の美しさに魅了されたら、ぜひベトナムへ。
 


  観てきました "Fifty Shades Darker" 。2015年全世界でヒットした女性向けR指定映画 "Fifty Shades of Grey" の第二弾。Greyについては以前拙稿で、二時間が検閲によるカットで約半分になっていたというエピソードを書きました。

    いちおう "Fifty Shades of Grey" もおととし日本で社の女子社員と一緒に観ました。もちろん二時間強のフル。 ラブシーン、SMシーンも普通にあった。でも「あーあ」な印象。おまえなぜこんなチープな映画になりしかと銀座のイタ飯屋で延々と論じた記憶があります。
 
 それなのになぜ後編を観たかって?
 
 言い訳をします。最近のベトナムの映画館の座席には幾つかクラスがあります。普通、 Gold、Premium。ベトナム人の友人によれば 最近GoldとPremiumの部屋でカップルで観るのが流行っていると。ただ箱の空き状態により演目が限られています。私が足を運んだ時はPremiumの設定があり、たまたま"Fifty Shades Darker" しかなかったというわけ。ええ試しましたよ、一人で。
 

 Premiumチケットを買う際に「飲み物も必要か」と聞かれたので「いる」と答えたら、全部で394,000ベトナムドン(約1900円)請求された。通常料金が80,000ドンから100,000ドンなので約4倍。どんだけ凄いのかと。期待10倍。結果ポップコーンとコーラのコンボが付いてきました。
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これ、一人には多すぎます。ストロー2本の容器から一人でズズっとすするのもせつない。1リットルはあるであろうコーラをコーヒー1杯でいいから変えてくれないかと下手に出ましたが、却下された。がー

 これが座席です。フルフラットにはなりませんがリクライニング可能。フットレストも付いておりビジネスクラスみたいで快適でした。
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 座席体験としては、なかなかよいなと。以前東京でちょっと贅沢をしたいとき、TOHOシネマズ六本木ヒルズのプレミアムシート(だったかな)を選んでいました。上映料金にプラス3000円。レッドカーペットの別入口から入りワインやらカクテルやらを1杯飲みながら鑑賞することができました(追加ドリンクは別料金)。皮のシートだったけど、フットレストはなかったです。

 話はベトナムに戻ります。Gold席はどういう内容なのかと聞いてみた。料金は300,000万ドン(約1500円)。上映前に専用の待合室で待つことができる、上映中30 分ごとにcoffeeまたはTea(ベトナム流緑茶)を持ってきてくれる、だそうです。うん。こっちの方がいいかも。次回は、これを試してみます。

 肝心の"Fifty Shades Darker" を忘れていた。

   ベトナム政府による検閲で5分ほど短くなっていましたが、第二編にはあまり影響がなかったと言えましょう。


   うーん、なんというか女子をキュンとさせるであろう恋愛装置がてんこ盛りなんですが、とにかく浅い。根本の性格性癖が耐えられずに別れたはずなのになぜ数日(5日くらいか)で、しかもイージーなかけひきで復縁するのか、その5日間の間に主人公のグレイのモサモサひげが一旦剃られていたのに翌日またモサモサ(撮影香盤のせいですが誰も検証しなかったのか!)、仮面舞踏会に全くドキドキしない、キム・ベイジンガーが出てくるのに彼女の良さが悲しいくらい生きていない...恋愛については ”ローマの休日” ”ナイン・ハーフ” "プリティウーマン”を、仮面舞踏会については”アイズ・ワイド・シャット”をしかと見よと、地球の真ん中で叫びたい。
 

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 すみません。筆がすべり過ぎました。
 サントラの"I Don't Wanna Live Forever"はいい。 元One DirectionのZAYNとTaylor Swiftじゃないですか(もう1億view超え!)。ホラー映画として観るのは悪くない。なぜならこの映画、監督はジェームズ・フォーリー(なぜこの人に恋愛モノを撮らせたのだという議論はオフラインで。笑)雨がちなシアトルの街も美しい。シアトルファンはぜひ。日本公開は6月だそうです。






 

  

 長かった雨季も終わり、太陽が容赦なく照りつける乾季が戻ってきました。それと同時に会社の冷房も低めに設定されはじめ、室内にいると冷える、冷える。体の内部まで冷えるといかんのでスーパーで生姜を買ってきました。
 
 家に帰り生姜紅茶をつくろうとキッチンで生姜をゴリゴリすりおろすとたちまちホコリっぽい匂いが立ち込めてくるわ、黄色いわ、なんだこれ?舐めてみると、渋い... パッケージをみるとNgh
とかいてある。さっそくgoogle先生に聞いてみた。ウコン。えーー、そうなの?生ウコン、はじめて見ました。
ウコン


 手にとってみると確かに外皮がオレンジ。スーパーのお姉さんに生姜はどこだって尋ねたら、これがある場所まで連れて行ってくれたのに。まあ、ウコンも同じショウガ科だからしょうがないですね(渾身のダジャレ)。形は同じだから、許す。

 ウコンといえば、ハウスの「ウコンの力」を思い出します。年末を毎日快適に生きるための生命線。たしか主成分は秋ウコン。いまは12月。うん、私の眼の前にあるのは秋ウコンだ。ウコンといえば、皆さんもご存知、肝臓機能を活発にするいわば二日酔い対策成分クルクミンが含まれています。正しく言うと、ウコン全量の5%にあたるクルクミンが含まれている。それと精油成分(エッセンシャルオイル)も5%含まれている。だからでしょうか、うちの白かったおろし器の一部が黄色く染まってしまった。普通の食器洗剤では落ちません。これはショック!
おろしウコン
ね、結構黄色い。撮影後、漂白剤につけた。
 
 ところでベトナムではどういう用途に使われてるんだろう。調べてみると「家族の幸福」という人気サイトの”ウコンの素晴らしい効果”という記事に、月経不順、月経困難症、急性ウイルス性肝炎、慢性肝炎、肝臓結石、ニキビに効くとある。
 
 ニキビ?ウコンがニキビに?そういえば、以前とあるクライアントさんが、ベトナムの女の子はウコンでできた洗顔料を使うとおっしゃっていたっけ。これがその商品の写真です。
Nghe pack

 ちょうど今アゴにニキビがポツっとできたので、おろしウコンをつけてみようと思ったけれど、アゴが黄色くなるのも怖いし、ホコリっぽい匂いがする顔というのもどうかと。やめておきます。
 
 せっかくすりおろしたウコンを紅茶に入れて飲んでみた。せっかくのアールグレイの香りが見事に消されて、舌が黄色に染まってもうた。生ウコン、おそるべし。

 来週スーパーで、ウコン洗顔料買ってみよう。効果を知りたい方は、DMください。

* なお薬効についてはあくまで外部サイトからの引用なので保証できません。医療専門家等にご自身でご確認ください。
( Welq の余波がここまで!?)





 9月になると、道端にBanh Trung Thu(バィンチュントウ。中秋の菓子の意味)の出店が並び出す。東南アジア名物のMoon Cakeである。日本では月餅といいますね。新宿中村屋のそれを昔よく父が食べていたっけ。

 ベトナムでは、この季節になるとお中元のように Moon Cakeが企業間に飛び交います。私の席にもベトナムのフィルムプロダクションさんから戴いたMoon Cakeが幾つかあって、まあどれもパッケージが豪華。革張りの缶とか、百科事典のような大きい本を開けると中に小箱がたくさんとか。

 ベトナムのMoon Cakeの特徴は、もっちり餡のなかにアヒルの卵の黄身の塩漬けが入っていること。最初はこの甘しょっぱい感じが苦手だったが、いまはスタッフが「Masako-san, 卵あり、なしどちらがいい?」と切ったMoon Cakeを持ってきてくれると「卵ありで」と言えるようになった。スタッフも「You Vietnamese」と笑っている。

  
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 なぜ卵の黄身なの?日本では中秋の名月というくらい、美しい月を愛でることができますね。facebookに皆さんがUpした満月をみて、ちょっと羨ましかったです。でもベトナムは雨季。しかもこのころ毎夜しとしと雨が降る。だから月に見立てて黄身を入れたという説がある。ベトナム人っぽい工夫ではあります。
(月にまつわる面白い民話があるのだが、それは稿をあらためて)


 卵のほかに、クルミや落花生、ゴマ、甘辛豚肉なども入っている上級者向け Moon Cakeもある。一方で若い世代はMoon Cake離れをしはじめているため、各企業はティラミス味、抹茶味のMoon Cakeを販売している。先週家族が日本から遊びに来ていたので、ティラミス味を一緒に試してみたが、餡というより山崎パンのクリームパンにおけるクリームにちょっとチョコ味をつけたような餡。「なんか歯磨きっぽい味がする」と母がのたまうので「ミント風味じゃないの」と返したものの、歯磨き、さもありなんと思ってしまった...まわりの皮もねっちりとしたあん饅のそれのようであり、これをMoon Cakeと呼んでいいのかと真剣に頭を抱え込む。中国人でもないのに。そういえば2年前にマレーシアで食べた、ハーゲンダッツMoon Cakeは美味しかった。チョコ味だった。

 トラディショナルなMoon Cakeにフカヒレ入れがあったので、これはスタッフに分けず(←せこい)一人こっそり食べてみたがまあお味が複雑。甘い+しょっぱい+強いフカヒレの旨味にそれを中和させようとしたのかナッツの油がガッツリ主張していて、私の繊細な味覚細胞が破壊されかけ途中でギブアップ。君はどこまで行くのか、ベトナムMoon Cake。
 
 家に帰って、住居の大家さんからもらった Moon Cakeを戴いた。シンプルで美味しい。

MoonCake


中は蓮の実の餡だけ。なあんだ、ベトナム人やればできるじゃないのとパッケージをひっくり返したら、マレーシアのベーカリーが製造者でした。
 
 旧正月のある国にMoon Cakeあり。タイや韓国のMoon Cakeはどんな味がするのだろう。ご存知の方、教えて下さい。 

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