今年は予選リーグから面白い試合が毎晩続いています。集中して見ているとなぜかおなかがすいて、深夜にチョコレートをつまんでしまいます。ああ、体重計に乗るのがこわい...

6月20日 イニエスタの次は誰?
イランースペイン 0−1

 イランースペイン戦は全員守備 vs 全員攻撃だった。後半9分ディエゴ・コスタがイニエスタから受け取ったボールをネットに突っ込むまでは。そこからはイランが猛攻に出る。ポゼッションとカウンターを使い分けて巧妙に攻める。他方スペインは残り時間を死守して勝つセオリーに従って、クリアとパス回しを繰り返して行く。

 イニエスタはいつも通り足を止めることなく、シュートにつながるチャンスをいくつも作った。後半25分の交代時、サポーターは彼をスタンディングオベーションで送り出した。その後、何事もなかったかのようにスペインはゲームを進めていく。なぜなら中盤には、22番イスコといぶし銀のダビド・シルバがいるから。
        
 ダビド・シルバは2010年からマンチェスターシティの中盤を守る。マンチーニ、ペレグリーニ、いまのペップと数代にわたる監督に最も信頼されてきた選手といっても過言でない。実によく走る。飼い主が投げるボールを追う犬のように、献身的にボールを奪ってくる。昨年秋に頭を丸めた。長い髪をなびかせて走るイケメンがいたらそれがシルバだったが、最近は頭髪の薄いイニエスタと間違えそうになる。

昔シルバ
        元のダビド・シルバ
はげシルバ
        今のダビド・シルバ

 ゴール前にいる場合、シルバは果敢に攻める。W杯予選では9試合で5点決めている。いぶし銀が急にゴールドに変わる瞬間を期待するファンも、スペインには多い。今日も一瞬そうなりかけた瞬間があって、彼はキャプテン翼のように囲まれていた。
囲まれシルバ

 イスコもドリブルで自由に上がるし、コーナーやスローインを積極的にこなす。8年前のイニエスタを見ているようだ。

 シルバはイニエスタと2つしか変わらない32歳。スペインの新聞に「自分はもちろんチームの中で年寄りだね。でも僕に賞味期限はない。それにまだ代表引退も考えてない。なぜならまだ十分ここでやることがあるから」と語る。イスコは26歳、イニエスタに変わって入ったコケも26歳。彼らは、このロシアで代表を引退する魔術師のポジションを巡ってボールを奪い合う。
イラストシルバ
        

         ネットにはシルバのイラストが沢山。愛されている証拠でもある
おまけ。
後半終了間近、イランのモハマディがでんぐり返しをしてボールを投げ入れました。不発に終わったが、これはハンドスプリングスローという技でおふざけではありません。