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感動をありがとう。陳腐ですが、そうしか言いようがない試合でした。
 
7月2日 上には上がいる。でも下の水準をあげた
ベルギーー日本 3−2

 
昌子がフィールドで大の字になっている。奥に放心状態の乾が見える。座り込んで力なく笑う香川。客席にお辞儀をする長友。
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昌子、お疲れさま。

 本当によくやった。昌子がルカクを潰し、吉田が数々の猛襲を川島に近い場所でクリアする。酒井がロングパスをカット。柴崎もイエロー覚悟でアザールにタックルしドリブルを止める。川島が何度のミラクルセーブで魅せる。世界レベルの戦いじゃないか。日本はビビることなく程よい緊張感でゲームを進めている。
川島vsコンパニ
   川島vsコンパニ。もう少林サッカー
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    試合後に発表される注目データ。香川はアザールより広範囲を動いた 

 原口と乾による2ゴールから試合はさらに濃くなった。しかも先制点。
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What a goal! What a surprise! アナウンサーが何度も絶叫する。赤い悪魔ベルギーにとって、なんたる屈辱。日本を見下して3バックでスタートしたことをマルティネス監督は後悔する。
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 主砲のルカクとアザールが完璧に止められているならセットプレイを狙うしかない。マルティネス監督は、本家 '赤い悪魔' マンU所属、194cmのフェライニを投入。期待通りアザールからのボールをフェライニは頭で突っ込む。フェライニと同時に入ったシャドリも、ロスタイムに勝ち越しの3点目を決める。まぐれではない。監督の読み。そして、こんな試合に負けてられるかよという選手のプライドと胆力。強豪たるゆえんは、追い詰められた時に結果を出せることにある。ベルギーのサポーターが全力で泣いている。

 見ていて気持ちが良かった。世界を一瞬は驚かせた。全てを出し切った感。日本は明らかに次のステージに進んだ。2022年にはベスト8も夢じゃないよ。そんなことを思う子供たちがこの試合で増えることを願います。西野監督、ありがとうございました。
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試合後BBCで「今大会もっとも最年長おじさんチームの日本が驚くべき結果を残した」と。そうですよ、’おじさん’が頑張りましたよ。

6月24日 △から「ケイスケホンダ」へ
日本ーセネガル 2−2

 柴崎が作ったゲームだった。駆け上がるセネガルの選手をカニのように羽交い締めして止める光景は鬼気迫るものがあった。こんな柴崎らしくないプレイを観れるのも、W杯の幸せ。
柴崎
        試合後外国人から柴崎への賛辞がTwitter にあふれた


 長友もよく走ったしボールをセンターに集めた。長谷部も顔をはたかれ鼻血を出しながらもパスの成功率は92.3%と両チームでいちばん高かった。吉田も前線に上がってはセネガルに負けない長身で相手をビビらせた。交代で入った岡崎が身を挺してGK を止めなければ、本田の1点はなかった。BBCが’おじさんチーム’と表現したのは言いえて妙。

 しかし最後に持っていったのは、本田だ。試合二日前に彼はこうTweetしている。

 人の悪いところを粗探しして優越感にひたろうとしている人。
 悪口を言い合える仲間を見つけて安心する人。

 気持ちは分かるし、僕は味方ですからね。
 僕も才能がなく祖父母からも「お前なんかがプロになれるか!」と言われて、コンプレックスだらけだったので。

 ありがとう!これからも宜しくです!

 この人は本当にメンタルが強い。他人から降りかかってくる負の感情をプラスのエネルギーに転換できるこの強さ。おそらく日本人にいちばん足りない部分だ。そして必ず結果にコミットする。舌をぺろっと出す本田を見た時「へっへぇー、ざまあみろ!」と言われているような気がして、痛快だった。

本田ベロ

 先日のNHKプロフェッショナルの流儀で「プロフェッショナルとは?」と聞かれて本田は「ケイスケホンダ」と答えた。2014年W杯で最初のゴールを決めた本田△(本田さん、カッケー)は、’ケイスケホンダ’になった。彼のセルフブランディングは着実に成功している。
本田ベロ柴崎
        この写真、好き。



 
 


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