7月7日 今なぜイブラ対ベッカム?
スウェーデンーイングランド 0−2

 シンプルなゲームだった。先制点を取って盤石の試合運びを見せるイングランドとロングパスに頼るだけのスウェーデン。主将ケインをペナルティーゾーンで見る回数も少なく、より多くのプレイヤーに機会を与えていたように見える。実際ゴールゲッターは、初代表のDFマグワイアと22歳のMFデレ・アリ。後半の交代投入は、デルフ、ダイアー、そして20歳のラッシュフォード。もうテストマッチのノリである。
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    先制ヘディングを決めたマグワイア(右)とストーンズ(23歳)
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   後半14分にダメ押しのゴールを決めたデレ・アリ
 
 そんな試合の裏で、両チームの先輩たちが火花を散らしていたことをご存知だろうか。ことはイブラヒモビッチがベッカムに対して送ったツイートから始まった。「Yo、ベッカム!もし、イングランドが勝ったら、俺は君がディナーを奢るぜ。世界中のなんでもいい。でも、もしもスウェーデンが勝ったなら俺が欲しいIKEAの商品を何でも買ってくれ。OK?」

 対するベッカムは「イブラヒモビッチ、もしスウェーデンが勝ったら君がLAギャラクシー生活で住むマンションに必要な全てをIKEAで買ってやる。でもイングランドが勝ったら、君にイングランドのゲームを見てほしい。イングランドのユニフォームを着てウェンブリー競技場で。そしてハーフタイムにはフィッシュ&チップスを楽しむんだぜ」そんなカケが始まったわけだ。

 
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 なぜベッカムがイブラのイングランド体験にこだわったか。理由は2012年11月14日に遡る。この日スウェーデンーイングランドの親善試合が開かれた。結果はイブラ一人に4点取られて負けるという歴史的屈辱もの。それだけにベッカムは、再びイングランドの負けを期待するイブラにひと泡吹かせたかったのだろう。
 
 そしてイングランドは勝った。普段の70%の力で。イブラがウェンブリーでフィッシュ&チップスをつまんでいる姿を見てみたい気もする。

 おっと、またサウスゲート監督について書く機会を逸してしまった。続きは次回。